アテルトキア──混沌と秩序の因果が相克する世界。
舞台は人や魔術が地上にあふれ、時に神と災厄が争う魔境。
世界を取り巻く文明、戦争、経済、あらゆる事象を操る『混沌の因果』。
世界に訪れる破滅、病魔、天災、あらゆる滅びを操る『秩序の因果』。
二つの因果は相容れずに争い続けるが、この運命にはとある瑕疵があった。即ち、最終的な到達点は世界の終わりであるということ。
瑕疵の中に生まれた異端の少年がひとり。
彼は災厄の討伐を命じられるが、敗北。故郷を滅ぼされ復讐の旅に出る。過去の幸福と後悔を背負い、少年は大人になってゆく。
五千年にわたり継続してきた、美しくも残酷な世界は幕を閉じる。この異端の少年……生まれたこと自体が、世界の分岐を意味したのだ。
これは神話を終わらせる物語。
残酷な世界でもがき生きる、儚き命の追憶である。
ご注意:本作品は主要登場人物の死亡を含みます。
第2部以降、3人称視点に切り替わります。
序盤は悲壮感少なめ、6章以降に展開が大きく切り替わります。伏線がとても多い作品なので、考察してもらえると嬉しいです。文章力の成長・変化なども感じ取ってもらえれば。
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