ブックマーク一覧 カテゴリ4 全6件
短編
「君を愛することはない。だから契約書を作らせてもらった」そう言って司法長官を務めている公爵様が渡してきたのは、鈍器みたいに分厚い契約書。え? これを読めと? しかしその契約書には、公爵様の真の意図が隠されていた。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2023年06月29日
連載 完結済 29エピソード
『ローラは私のものを奪ってばかり――もう私のものはすべてローラに譲ります。ここに私の居場所はない。どうか探さないでください』  ある日そう書かれた手紙を置いて義姉クリスティーナは消えた。  高い魔力を持ち、聖女となった義姉は王太子レガート殿下の婚約者となり、その立場から学院でも生徒会副会長を務めていた。  一見して清廉で有能、真面目に見える義姉。何も知らない人が手紙を読めば、元平民でふわふわにこにこのお花畑に見える私ローラがすべて奪ったのだと文字通りに受け止めるだろう。  だが実情は違う。『真面目』が必ずしも人々に恩恵を与えるものではなく、かつ、義姉のは真面目というよりも別の言葉のほうが正確に言い表せる。    だから。   国の守りを固めていた聖女がいなくなり、次期王太子妃がいなくなり、生徒会副会長がいなくなれば騒然となる――はずであるが、そうはならなかった。  義姉の本性をわかっていて備えないわけがないのだ。  この国は姉がいなくても揺らぐことなどない。  ――こんなはずじゃなかった? いえいえ。当然の帰結ですわ、お義姉様。    あとはレガート殿下の婚約者だけれど、そこは私に手伝えることはない。  だから役割を終えたら平民に戻ろうと思っていたのに、レガート殿下は私よりもさらに万全に準備を整えていたようで――  私が王太子の婚約者?  いやいやそれはさすがに元平民には荷が重い。  しかし義姉がやらかした手前断ることもできず、王太子なのに鍛えすぎなレガート殿下は武骨ながらもやさしい寵愛を私に注いでくるように。  さらには母の形見の指輪をはめてからというもの、やけにリアルな夢を見るようになり、そこで会う殿下は野獣み溢れるほどに溺愛してくる。  武骨ってなんぞ?  甘すぎて耐えられる気がしないんですけど。 ==================== 書籍になりました。 本編エピソード追加、番外編書き下ろしております。 小説は書店様により特典SSあり。 「いつか王妃に」(アニメイト様、まんが王様など) 「人それぞれの努力」(ゲーマーズ様限定) 「その太鼓の向こうには」(書泉様限定) 小説(紙)2025/2/28頃発売 小説(電子)2025/2/26配信開始 コミカライズ 2025/2/25よりPalcyにて連載開始
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異世界[恋愛]
最終更新日:2023年06月25日
短編
(これ、前世でプレイした乙女ゲームの世界じゃない?)   婚約者で王太子のヴァージルとヒロインのカトレアが出会ったその瞬間、マチルダは唐突に前世の記憶を思い出した。  女性というのはふわふわしたタイプがモテるもの――――『恋愛の参考にするように』と無理やりプレイをさせられた乙女ゲームだったため、マチルダにはヒロインにも王太子にもなんら思い入れはない。ヴァージルとカトレアの仲をアシストすることも、邪魔することもせず、早く婚約を破棄されたいと考えるように。  そんなマチルダの望み通り、ヴァージルとカトレアは順調に愛を育んでいるように見えた。けれど、次第にゲームとは違った展開を見せはじめる。  マチルダの興味が己に向いていないことを知ったヴァージルは、なぜかマチルダへのアプローチを開始。カトレアに対してもそっけない態度を取りはじめる。 「マチルダ様は、どうしてわたくしたちの邪魔をしてくださらないのですか?」  そんな中、カトレアに呼び出されたマチルダは、彼女からそんなことを言われてしまう。  困り果てた彼女のもとに現れたヴァージルは、思いがけないことを口にして――――?
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異世界[恋愛]
最終更新日:2023年04月02日
短編
「君との婚約を破棄する!」 万能薬が出来た今、聖女の私は必要なくなったそうです。 結婚してくれると言ってくれたあの言葉、一緒にいた時間、全て偽りだったのですか? もう、世界がどうなろうと知りません。 貴族なんて最低だ。私も最低になってやる。 こんな気分じゃ何も手につかない。 趣味でやっていた薬作りも、もうやりません! ……え、趣味で作ってたあれが万能薬だったの? 最近高値で取引されている心を操る薬? ……え、それも私が作りました。 若返りの薬。 ……え、それも私です。 世界を混乱に陥れていたのは私のせいだったのですか? なんか、ごめんなさい。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2022年10月31日
短編
俺、大谷圭一は転校先で幼馴染である橘千歌と再会する。 小さい頃からいつも一緒だった千歌は全学年から告白されるほど可愛いくなっていた。 しかし、「私には幼馴染がいるから」という理由で全て断っていたことが判明する。 手を繋いで下校、同居、さらには一緒にお風呂に入って一緒のベッドで寝るのが当たり前。 お互いの為に命をかけられて、ずっと支えて合う。それが千歌が考える幼馴染であった。 いや、まってくれ。それって幼馴染というより……夫婦じゃね? カクヨムにも投稿しています
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現実世界[恋愛]
最終更新日:2022年10月28日
短編
「アンネローゼ!私はたった今をもって、君のことを追放する!」  昼下がりの王宮。  その一角にある庭園にて、アマザ王国第一王子、シュヴァイン・ハーネツァー・アマザは、婚約者である侯爵令嬢、アンネローゼ・レスタを指差しながら、そう高々と宣言していた。  王子の傍らにいるアンネローゼの妹シャロンは、その光景を見てほくそ笑む。  王子もそんなシャロンに笑顔を向け、もう一度高らかに婚約破棄を宣言しようと―「ちょっと待った!」して、止められた。 「誰だ!私達の未来を邪魔する者は!?」 「それは…私だ!」  ガサリと音がし、その場にいた三人はすぐさまそちらに目を向ける。  そこにはひとりの男がいた。 「私は…半年後のお前だ!過去の私よ、アンネローゼを追放してはいかん!国が滅ぶぞ!」 「なにィッ!?国が滅ぶだと!?」 コイツはなにを言ってるんだ!困惑するシュヴァインに未来の自分を名乗る男は語る。婚約破棄をした先、国が辿る運命を―――
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異世界[恋愛]
最終更新日:2022年06月18日