辺境伯家のご令嬢ステラ・ピルチャーは憂鬱だった。
今日の夜会で、婚約者である第2王子バイロンがまたステラを貶めようと企んでいるらしい。
いい加減婚約解消したくてしょうがないステラは、そのチャンスをひたすら狙う日々を送っていた。
会場に到着したステラは、ひょんな事からプラチナブロンドの美麗な男性と知り合う。
「なんて美しい……イヤリングなんだ!ハァハァ」
「エェ……、人のイヤリングに頬擦りしないでもらえます?」
「僕、こういうものに目がなくてねぇ」
「エェ……」
ステラのイヤリングの美しさに興奮するという変た……変わり者の彼は、万物を愛し、万物の精霊と心を通わせるという『精霊公爵』アレクシス・ストックウィン公爵だった。
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