フェアリーキス ピュアにて書籍化しました。
書籍のタイトルは「私はこの家に必要ないようです。でも皇太子妃になるなんて聞いてません!」となります。
両親を亡くした公爵令嬢のリゼットの後見人となったのは、父の弟である叔父だった。
しばらくは平穏に暮らしていたものの、祖父が亡くなったあと、叔父は父の愛人だったという女性と、隠し子の異母妹を連れてきた。父は自分の娘に援助もせず、異母妹はとても苦労して育ったらしい。
父の分も、異母妹を大切にしなければならない。そう言われたリゼットは、叔父の言うように異母妹にすべてを譲ってきた。
とうとう部屋も奪われ、メイドもいなくなり、食事さえ運んでもらえなくなったリゼットは、メイドに扮して過ごすことにする。
十五歳になり、異母妹から離れて学園に入学したリゼットだったが、婚約者でさえ異母妹に奪われてしまったことを知り、絶望した。
ひとりで過ごす学園生活。逃げるように人のいない図書室で過ごしていたリゼットは、そこで訳ありの男性と知り合った。