ブックマーク一覧 カテゴリ1 全206件
連載 完結済 65エピソード
花屋で働く天涯孤独の街娘シャルロット。ある晩突然大金持ちの公爵に拉致される。『会いたかったよ、シャルロット!私の可愛い娘!!』一ミリも泣いていない父親が爆誕したのも束の間、三か月後の朝、突如として大聖堂に立たされる。 『今日はお嬢様の結婚式です』って言われても!贅沢させてはもらったが、そんな話は聞いていない。どうやら貴族たちの政治的駆け引きに使われるようで、白目を剥いた新郎と挙式させられるはめに。 新郎は新郎で、屋敷の使用人たちによる思惑に巻き込まれ、また逆に結婚を利用しようと画策を始める。 十六歳年上の宰相(夫)といずれやってくる離婚に備える庶民派令嬢(妻)が狸公爵(父)の陰謀を解き明かしたり解き明かさなかったりする話です。
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2025年01月25日
連載 完結済 37エピソード
 現国王陛下の末弟、ライオス。魔女族の血を引く彼は人の感情を断片的に読み取ることができた。しかし、この男、何も分かってない。  心が読めるけど、人の心が分からない王弟殿下とその婚約者のお話。  短編版の内容は第6話まで。第7話から第二部の内容になっています。  全37話 第二部まで完結済み カクヨムさんでも公開中です。
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2025年01月04日
短編
とっても久しぶりの婚約者とのお茶会。 自宅で待つコンスタンスのもとに、可愛いお嬢さんにしがみつかれたユベールがやって来た。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2025年01月04日
連載 完結済 59エピソード
 実家が没落してしまい、婚約者の屋敷で生活の面倒を見てもらっているエミーリエは、日の当たらない角部屋から義妹に当たる無邪気な少女ロッテを見つめていた。  彼女は婚約者エトヴィンの歳の離れた兄妹で、末っ子の彼女は家族から溺愛されていた。  ロッテが自信を持てるようにと、ロッテ以上の技術を持っているものをエミーリエは禁止されている。なので彼女が興味のない仕事だけに精を出す日々が続いている。  そしていつか結婚して自分が子供を持つ日を夢に見ていた。  跡継ぎを産むことが出来れば、自分もきっとこの家の一員として尊重してもらえる。そう考えていた。  しかし儚くその夢は崩れて、婚約破棄を言い渡され、愛人としてならばこの屋敷にいることだけは許してやるとエトヴィンに宣言されてしまう。  希望が持てなくなったエミーリエは、この場所を去ることを決意するが長年、いろいろなものを奪われてきたからにはその爪痕を残して去ろうと考えたのだった。 アルファポリスでも連載しています。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年11月28日
短編
「私は貴女を愛することができない」 妻となった私を気遣いながらそう告げたのは、王城では偏屈で変わり者と噂の辺境伯。この、十歳上で厳つい顔の旦那様は、変な人だが悪い方ではなかった。 私達の新婚生活は穏やかな日々が続いた。だが、旦那様には何か事情がお有りなようで……。 ーーー かわいらしい新妻とゴツい辺境伯の年の差、体格差カップルです。 白い結婚モノですが冷遇はなく、主人公(妻)は趣味で絵を描いたり、芝居を見たり、呑気に過ごします。 くっそかわいい奥さんがきたのに事情があって手を出したくない旦那様が、妻の頼みで寝物語に勇者の話を毎夜語って聞かせます。 お気楽妻視点から透けて見える、生真面目な男の苦悩をお楽しみください。 もちろんハッピーエンドです! ーーー 2024/11/19 [日間] 総合9→7→5位(短編7→5→4位) 異世界転生転移[恋愛]2位 2024/11/20 [日間] 総合3位(短編2位) 異世界転生/転移〔恋愛〕1位 ありがとうございます。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年11月17日
連載 38エピソード
結婚から2年、ロシャーナ帝国の皇后アナスタシアは、夫である皇帝ニコライは自らの婚外子を第一皇子にすると宣言される——。 その瞬間、皇后の心にあった恋は完全に消えた。 ――皇太子になれない第一皇子。 ――懐妊の兆しのない皇后。 国を守るため、皇后は決断する。 「陛下、私があなたのお妃様を探しましょう」 王宮の権力闘争、誤解から遠ざかった愛、そして皇后が見つける新たな道。 これは恋を捨てた皇后の、新たな使命の物語。 --- --- --- なろう系好みのタイトルに変えたほうがいいというアドバイスを受け、タイトルを変更しました。 それに伴い、現在全体的に大幅な改修を行っています。
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異世界[恋愛] 残酷な描写あり
最終更新日:2024年11月29日
短編
*電子書籍発売*2/25より、コミックシーモアにて。 王家に嫁ぐ婚約者として生きて来た公爵令嬢グレイシアは、婚約者の王子に恋が出来なかった。愛を伝えても、思い込もうとしても、教育がその邪魔をする。恋は出来なくても情はあるから、優しく正しく王子に添い遂げようと思っていたけれど、王子に告げられたのは、婚約破棄ではなく側妃になってほしいというあまりにも酷い申し出で……最後にグレイシアが告げた言葉は細やかな復讐の言葉。 ※グレイシアシリーズとして、シリーズ化して他視点も書いているので、宜しければ読んでみてくださいませ。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年11月09日
連載 完結済 62エピソード
【第6回アイリスファンタジー大賞で銀賞をいただきました。これも応援してくださった読者様のおかげです。心より感謝申し上げます!】 ある日、マーコック公爵家の屋敷から一歳になったばかりの娘の姿が忽然と消えた。 それから十六年後、リディアは自分が公爵令嬢だと知る。 本当の家族と感動の再会を果たし、温かく迎え入れられたリディア。 しかし、公爵家には自分と同じ年齢、同じ髪の色、同じ瞳の子がすでにいた。その子はリディアの身代わりとして縁戚から引き取られた養女だった。 『シャロンと申します、お姉様』 彼女が口にしたのは、両親が生まれたばかりのリディアに贈ったはずの名だった。 家族の愛情も本当の名前も、すでにその子のものだと気づくのに時間は掛からなかった。 自分の居場所を見つけられず、葛藤するリディア。 『……今更見つかるなんて……』 ある晩、母である公爵夫人の本音を聞いてしまい、リディアは家族と距離を置こうと決意する。  これ以上、傷つくのは嫌だから……。 けれども、公爵家を出たリディアを家族はそっとしておいてはくれず――。 ◇家族との関係に悩みながらも、自分らしく生きようと奮闘するリディア。そんな彼女が自分の居場所を見つけるお話です。 ※誤脱字報告有り難うございます! ※アルファポリスサイトでも公開しています。
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2024年11月17日
短編
お互いに相手に嫌われていると思っている女王と大公の両片想い話。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年10月17日
連載 完結済 58エピソード
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。 初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。 ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。 それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。 他サイト様でも転載しています
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2024年10月04日
連載 完結済 45エピソード
好きなネット小説の結末に物申そうとDMを送り付けるため立ち上がり、ベッドに頭をぶつけて死亡。断頭台へ並ぶ冬の空の下でそれを思い出した宝砂王女は「前世享年2×歳。今生は13歳か。来世は20年の生を目指そう」と覚悟を決めて処刑台に昇った。しかし、そこでここはもしや、自分が感想を送り付けようとした小説の世界なのではないかとふと思い浮かぶ。グッバイ今世としてしまうのもいいけれど、最後にやれるだけやってみようか。断頭台でギロチンの刃の下にセットされ、宝砂は全力で、某泥棒映画の名シーンのセリフを叫んだ。 「またものを語りに来たのか、貴女よ」 砕ける断頭台。破片と土埃で咽ながら、香の匂いが鼻につく。ギロチンの刃は砕け、砕いたのは宝砂の推しである小説の登場人物だった。 理想通り過ぎる姿と声のその推しの登場に、宝姫は吐血する。 「結婚してください!!」 「なんと?」 不吉な王女と家族に見捨てられた王女と、人間に飽きた神獣が、かつて神獣が異世界人に聞いた物語の料理を再現して美味しくいただきながら、なんやかんやする珍道中。
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2025年03月12日
連載 完結済 39エピソード
旧タイトル:不貞(冤罪)を理由に離縁されたら呪われた王弟殿下が間男だと名乗り出ました。 ********************* 「彼女の浮気相手は俺だが?」 気が付いたら修羅場だった。羽交い絞めにされていて、自分が夫の幼馴染を殺そうとしたとか、浮気をしたから持参金没収の上に出ていけ、と喚めいている夫らしい男に断罪されている。全く意味がわからない。アザレアって誰のことだ。よくある漫画のような異世界転生していて前世の記憶が……という感じではない、自分はさっきまで日本の自分の家にいた。その記憶がはっきりしているのに、悪女、魔女と大勢に罵られている。 とりあえず、自由になる足で夫らしい男の股間を蹴り上げて、全力疾走で逃げ出した。右も左もわからない中、走り回ってひと気のない枯れた庭に駆け込んだ。 そこには死神のような青白い顔の男性がいて、自分を見ても悪女だと罵らない。つまり、敵じゃないということは味方になる可能性があるっていうことだ! アザレアの体に入った「私」は男性に助けを求めた。その人が、呪われた王弟イドラ・マグダレアとも知らず。 妖精の粉を服用しなければ呪いに苛まれ命が削られていくイドラは、妖精のために庭の花を咲かせなければならない。しかし、妖精の花は「多くの人に愛された物語」がなければ咲かない。生まれて二十年以上、国中の物語を花に聞かせ続けた結果、もう与えられる物語は尽きてしまった。 そんなイドラが見つけた「異世界の娘」、イドラは自分の命のために悪女アザレアを抱きしめて、周囲に宣言する。 性根のひねくれた王弟×憑依型ヒロイン。
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異世界[恋愛] R15残酷な描写あり
最終更新日:2025年05月18日
短編
 わたし、マリア・アラトルソワは、乙女ゲーム「ブルーメ」の中の悪役令嬢である。  十七歳の春。  前世の記憶を思い出し、その事実に気が付いたわたしは焦った。  乙女ゲームの悪役令嬢マリアは、すべての攻略対象のルートにおいて、ヒロインの恋路を邪魔する役割として登場する。  わたしの活躍(?)によって、ヒロインと攻略対象は愛を深め合うのだ。  そんな陰の立役者(?)であるわたしは、どの攻略対象ルートでも悲しいほどあっけなく断罪されて、国外追放されたり修道院送りにされたりする。一番ひどいのはこの国の第一王子ルートで、刺客を使ってヒロインを殺そうとしたわたしを、第一王子が正当防衛とばかりに斬り殺すというものだ。  ピンチだわ。人生どころか前世の人生も含めた中での最大のピンチ‼  このままではまずいと、わたしはあまり賢くない頭をフル回転させて考えた。  まだゲームははじまっていない。ゲームのはじまりは来年の春だ。つまり一年あるが…はっきり言おう、去年の一年間で、もうすでにいろいろやらかしていた。このままでは悪役令嬢まっしぐらだ。  うぐぐぐぐ……。  この状況を打破するためには、どうすればいいのか。  一生懸命考えたわたしは、そこでピコンと名案ならぬ迷案を思いついた。  悪役令嬢は、当て馬である。  ヒロインの恋のライバルだ。  では、物理的にヒロインのライバルになり得ない立場になっておけば、わたしは晴れて当て馬的な役割からは解放され、悪役令嬢にはならないのではあるまいか!  そしておバカなわたしは、ここで一つ、大きな間違いを犯す。  「おほほほほほほ~」と高笑いをしながらわたしが向かった先は、お兄様の部屋。  お兄様は、実はわたしの従兄で、本当の兄ではない。  そこに目を付けたわたしは、何も考えずにこう宣った。  「お兄様、わたしと(契約)結婚してくださいませ‼」  このときわたしは、失念していたのだ。  そう、お兄様が、この上なく厄介で意地悪で、それでいて粘着質な男だったと言うことを‼  そして、わたしを嫌っていたはずの攻略対象たちの様子も、なにやら変わってきてーー
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年09月10日
連載 完結済 45エピソード
生まれつき魔力が強いせいで継母に虐げられてきた私。なんでも異母妹が霞んでしまうからだとか。それで私は完璧な婚約者を持っていたけど、毒親の思惑で婚約破棄せざるを得なくなって断罪されたんだよね。つまり私はざまぁされる悪役令嬢だったわけ。 前世の記憶を思い出したからには、絶対に思い通りになるものか。というわけで私は隙を見て、養子に出ます。あ、公爵家なんて異母妹にあげますから。 え、魔力が強いから王家の養子に欲しいって? もちろん、私はそちらに行きますので。 で、怖いはずのラスボスの王妃様なんですが、ちょっと私に甘くありませんか? *第一部完結。書籍化、コミカライズ決定いたしました! 本当にありがとうございます!!
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年07月07日
連載 完結済 26エピソード
有難いことに、第5回アイリス異世界ファンタジー大賞 銀賞をいただきました。書籍化予定です。 地の加護を持って生まれた『空読み姫』のネイリッカは、突然の王命により国の外れの超貧乏な土地の領主へ嫁ぐことになった。  相手は四十一歳で妻子あり。この国には『表と奥の花嫁』制度というものがあって『空読み姫』はその能力と引き換えに領主の『表の花嫁』となり衣食住を保障され、領主はもう一人『奥の花嫁』を娶ることができる。『空読み姫』はお飾りの妻になるのだ。そんな状況では愛されることはないと諦めていた彼女だったが、相手の領主がネイリッカの年齢を聞いて激しく尻込みをしたため結婚相手が変わることになる。  そうして領主一家の娘として大事にされ、領地の人々にも愛されて幸せのあまり加護が爆発してしまう少女のお話です。  全20話完結。数年掛けてちまちま描いたものですので、できる限り直したつもりですが文体等変わっていて読みにくいかもしれません。先にここでお詫びいたします。 2024/8/6〜8/16、8/23、9/21、10/30 誤字脱字報告いただき、ありがとうございました。多くて申し訳ございません。 ※先日、youtubeでこの作品をオーディオブックにしている方を見つけました。私は許可しておりませんので見つけた方は閲覧なさらないようにお願いいたします。私の作品を動画サイトや他のweb投稿サイトへ無断で翻訳掲載、転載をしないでください。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年12月30日
連載 完結済 48エピソード
「申し訳ない。その婚約、なかったことにはしていただけませんか」 東の端の島国が、世界に港を開いて云十年。 その島国のさらに端っこで、春、ひとりの娘が婚約破棄を告げられていた。 自分が生まれるよりも遥か昔に、祖父が勝手に結んだ婚約である。 だからその娘・春河櫻子は顔を見たこともなかった許嫁・最見肇のそんな言葉に納得し、潔く立ち去ろうとする。 しかしそのとき春一番が吹き、櫻子は隠しごとを肇に知られてしまう。 一方で肇もまた、絶賛没落中の幸薄げな跡取りというだけではなく、妖にまつわる品を扱う怪しい商家の主であることを櫻子に知られて――? 人と妖が共存するちょっと不思議な町で、ふたりの許嫁が送る日常系和風恋愛ファンタジー。 □完結済 □「小説家になろう」「カクヨム」「ハーメルン」にマルチ投稿しています。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年04月08日
短編
顔立ちも体型も髪色も目の色も、ついでに頭脳も”可もなく不可もなし”な王女に転生したらしい主人公が、水面下で敵対している帝国へ嫁がされるも茶番劇によってなんだかんだ生き延びたエンドを迎える話。の、続きです。主人公が流行遅れのヒロインを発見し、なんやかんやあって社交界をリードする話です。主人公は、悪役になりたい系の引き寄せ体質な演技派皇子妃です。※今回も恋愛要素激薄でゴメンナサイ…
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異世界[恋愛]
最終更新日:2024年07月07日
連載 完結済 10エピソード
レヴァーゼ王国の側妃の子として生まれたウエンディ。その一週間後に判明した正妃の懐妊に国中が喜び、ウエンディの存在は忘れられた。 前世、雪乃としての記憶が蘇らなければ、生きることを諦めていただろう。 そうして16年が経った頃、連合国から優秀な王女を王子妃として寄越せと命じられた王は、ふと思い出す。そういえばうちには、可愛い王女たちの他に、もう一人王女がいた──。これは、要求された王女の身代わりにされた忘れられた末娘が、自分を売った祖国をぶっつぶし最後に華々しく死んでやろうともくろむ物語。 3月28日KADOKAWAにて発売(B6判単行本)。新エピソードを含む(それはそれは)大幅な加筆、さらにオリーブ視点の書下ろし番外編有り。アニメイトおよびメロンブックスでご購入の場合、特典SSがつきます。詳細は公式サイト、またはビーズログ文庫HPにてご確認下さい。
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2025年03月27日
連載 完結済 11エピソード
☆2023/5/10 ツギクルブックス様より書籍発売中。続編の「平凡な令嬢 エリス・ラースの憂鬱」も一緒に入ってます。☆6/10重版決定。ありがとうございます! 加筆やQRコードで読める書き下ろし特典SS(2023/11/10まで)あり。  エリス・ラースはラース侯爵家の令嬢。特に秀でた事もなく、特別に美しいわけでもなく、侯爵家としての家格もさほど高くない、どこにでもいる令嬢である。  そんな令嬢の、平和で平凡などこにでもある生活(たぶん)。
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異世界[恋愛] R15
最終更新日:2022年11月16日
連載 完結済 45エピソード
 ある日、少女は前世の記憶を思い出した。そして同時に理解した、自分はヒロインであると。  自分にはここではない世界で生きた記憶がある、そしてここは一世を風靡した某乙女ゲームの世界によく似ている。だから間違いはないだろうと。  しかし、少女にはなにもない。  魔法や聖なる力を使うことも、刺繍や調薬の技術も、異世界の知識も、なにもない。  さらに届け出が必要だといわれて届け出た役所で少女に与えられたのは【重要度ランクD】。  その人の持つ前世の記憶がいかに重要かを示したランクの中で、最も低いランクだった。  納得がいかずに騒げば、役所の奥の奥にある部署に連れて行かれた。  そこは〝なんでも相談課〟というふざけた名前の部署。  ふざけた名前の課に所属する職員はいう 「この世では、あなたのように前世の記憶を持っている人が大勢います。はい、沢山いるんです。あなただけではないんですよ。ですので、特別な技能や知識を持っていた方だけが重要度ランクが高いと認定されます」  少女の自分は「乙女ゲームのヒロインである」という思いを完全否定した職員は、少女に一冊の本を手渡す。  少女と同じように、特別な知識も能力もない一市民として生きたという記憶を持ったひとりの少女の十代半ばから二十代半ばに至る十年の手記を纏めたという本を。 「あなたと同じ立場だった女性のものですから、どうぞ参考にして下さい。こんな風に考えて行動した人もいたんだな、くらいに受け取って下されはいいかと」  本のタイトルは『派遣社員ジュリアン・エヴァンスの手記』という、なんのひねりもないものであった。  -*-*- ※誤字脱字については気を付けていますがどうしても無くなりません、脳内で正しい変換をお願い致します。 ※身分や都市計画等全ての設定は架空のもので、実在のものや歴史上のものとは全く関係がございません。全てこの物語の世界の中だけのものです。 ※設定などはふんわりしており、ご都合主義が普通に存在して当然のようにまかり通ります。そういうものなんだ、とご理解ください。 ※お気に召さない場合は、そっと閉じてご自衛ください。 ※諸事情ありまして誤字脱字の報告・感想は受け付けておりません。ご了承下さいませ。
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異世界[恋愛] 残酷な描写あり
最終更新日:2024年06月10日