王命で政略結婚が成立。ローズ・レナルド侯爵令嬢は政敵のヘンリー・ディクソン辺境伯に嫁ぐことになった。
しかし初めて共に過ごすはずの夜、ローズはヘンリーに「君を愛することはない」と突き放され、別居宣言までされてしまう。それでもめげない仮妻は「辺境伯夫人としてやるべきことを果たす」と心に決める。
使用人の労働環境改善、炊き出し、バザーや菜園づくりと邸内や領地の改善に尽力するローズ。そしてその真摯な姿は、周囲に自然と"愛される辺境伯夫人"として認められていく…。
一方でヘンリーはこじらせた初恋が斜め上に展開。事態がさらにややこしく…覆せない王命政略結婚が、やがて二人の関係を大きく変えていく。
真っ直ぐな仮初の妻と不器用な辺境伯。すれ違いで始まった"仮の夫婦"は本物になれるのか?