幼稚園の時から一緒だった。
いつも三人で、幼い頃は大人になっても三人ずっと一緒だと思っていた。
でも知っていた。初めて会った時から彼が彼女を好きなことを。彼女の側にいたいからこの幼なじみの関係をずっと続けている事をわたしは知っていた。それなのにわたしは彼のセフレになってしまった。不幸になるとわかっていたのに彼の手をとってしまった。
だから、事故が起きた時に彼が彼女を助けたのもわたしのことを忘れていたことも仕方のないことだった。
所詮、わたしは中流階級の娘で御曹子である彼とは釣り合う家柄ではなかったのだ。
※この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。