そして少女は幻の竜となるーー
赤い竜を始祖とする大国ニールゲン。
イーズは自国の王女の代わりに、そのニールゲン皇帝に嫁ぐことに。
命を狙われたり、両足が不自由になったりと、数々試練に遭いながらも、同い年の少年皇帝と仲を深めていくイーズ。
時に偽者だというやましさを感じながらも、彼と平穏に日々を送りたいと願っていた。
だが、皇帝とその兄レギンとの間で王位争いが勃発。
レギンはイーズにとって親友でもあり、イーズは親友と皇帝との間で板挟みになり苦しむ。
そんな中、イーズを偽者の王女だと知る男があらわれる。
男はニールゲンで忌まれる黒い竜だった。
ニールゲンを憎む男は、復讐のためにイーズを脅し、利用しようとする。
だれかが死ななければ収まらない状況で、だれも死なせないために少女は立ち上がる。
偽りの名も本当の名も捨てて、表舞台に舞い降りる。
神と呼ばれる銀の竜として。
※シリーズものです。あらすじは全シリーズを通してのものです。
第一部は、臆病な主人公が成長し、皇妃候補として認められるまでを書いています。