何一つスキルを得られず、恩恵も受けられない不遇の加護【森番】を授かったアルフレッドは街から追放され、たった一人で森の奥深くに暮らすことを余儀なくされてしまう。騎士になるという夢を失い、孤独感に苛まれたアルフレッドは、絶望と諦観の中でただ漫然と日々をすごしていた。
そんな彼の前に黒髪の美しい少女が現れる。
少女は言った。この世界はやり込んでいたゲームにそっくりだと。もし自分を助けてくれるなら、力を与えることが出来ると。彼は少女に導かれ、最強の騎士への階段を上り始める。
「盗賊!? 騎士にしてくれるんじゃなかったの?」
「レベルを上げちゃダメ? 縛りプレイ? 何それ」
「魔王を倒して世界を救う……冗談だろ?」
これは、異世界からやって来たという少女と、少女に振り回されながらも成長していく騎士の物語。