MMORPGからVRMMORPGへのアップデートが約束されていたオンラインゲーム。
Crescent Ark Online。
その大規模アップデートの日程が告知されたその日、欠橋悠姫という一人の廃人プレイヤーが、世界から姿を消した。
かつて、悠久の時で世界を創った神々が、最後の刹那で世界を捨てたという背景を持つ、Crescent Ark Onlineの世界で、唯一世界を見捨てることのなかった神がいた。
神の名は、【クラリシア=フィルネオス】
【第一の聖櫃】と呼ばれる遥か彼方の空に浮かぶ、方舟の主であり、悠姫がVR化までの一年間を休止することになった大きな要因となった存在でもあった。
彼女に、必ずこの世界に戻ってくると約束を交わした悠姫は、一年の時を経て、再び仲間と共に遥か彼方に浮かぶ[第一の聖櫃]を目指す。
それは、やがて空を臨む[欠けた十一の聖櫃(Crescent Ark)]に至る、物語の始まりだった。