俺の名前はレイ、地球では末吉叶斗として17年間平凡に生きていた。
交通事故から目覚めたら体は焼かれて魂だけになっていて、そのまま漂っていると別の誰かの異世界転移に巻き込まれてしまった。
ここまででわけが分からないのだけど、挙句の果てにはそっちの世界で転生することに。
もっと地球で生きていたかったけど、こっちの世界でも家族は優しくて、幼馴染もいて、さらには前世とは比べ物にならないくらい顔も良くて運動神経抜群。何より魔力は桁違い。
もしかして俺、恵まれすぎ……？
そんな中で、誰かが一度は思い描いたような異世界生活を俺は過ごしていく。
力を利用されたくないから魔力は隠してみるけど、やっぱり魔法は使いたいから特訓もする。
もっと強くなりたいから街まで行って教えを乞い、成り行きだけど冒険者（見習い）にもなる。
知りたいこともたくさんあるから学生になって、誰かを助けるために暗躍してみる。
家族、先生、友人、精霊……たくさんの素晴らしい出会いと共にある、何不自由ない人生だ。
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ずっと考えていた。
これだけ恵まれた異世界転生に何か意味はあるのか、と。
それは前世と同じぐらい生きてみても分からなかった。
だけど、ある日突然思い知ることになる。
俺がこの世界に転生した意味がもしあるとするのなら、彼らを救うためだったのだと。
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不定期更新です。
