精霊を信仰する国の端にある緑深い森に、賢者が住んでいた。そして、その賢者には二人の家族が居た。
一人は、賢者の弟子の少年、リーンハルト。そしてもう一人は、精霊に愛された少女、モニカ。二人は賢者アーベルと共にとても仲良く暮らしていた。
「リーンのばかばか、今日は人参フルコースなんだからね!」
「やめろこの馬鹿!」
「君達騒ぐのは良いけど機材は壊さないでね……」
……ちょっと喧嘩しつつも、仲良く暮らしていた。喧嘩する程仲が良いという事である。
そんな訳でにぎやかに賢者とその弟子と暮らすモニカ。賢者達と過ごす内に王子っぽい少年と知り合ったり、事件に巻き込まれたり、自分の生い立ちを、弟子の少年の役目を、知る事になる。
そして、自分に定められた役目を知った時、少女は。
「君が何であろうと関係ない。僕は……」
これは、精霊に愛されたちょっぴり抜けている能天気少女と、素直ではないちょっと意地悪な守り手の少年の物語。
※基本はほのぼのスローライフです。