5歳の誕生日。親の親友の息子に出会ったとき私はここが前世に愛読していた少女マンガである「アネモネ」の世界だと気付く。
「え…うそでしょ…」
親の親友の息子の通称冷帝はこの世界でのヒーロー。そして、私もその中の登場人物。
庶民である主人公でもない、主人公をいじめ倒す典型的な悪役お嬢様でもない、主人公を気に入って助ける親友でもない。
「死亡フラグじゃん!!!」
ヒーローの初恋の相手であり10数年の片想い相手であり少女マンガの数年前に亡くなる幼馴染み。
病弱でヒーローと幼馴染みという事で虐められて体調が悪化して亡くなるヒーローの超絶女嫌いのある意味原因となった幼馴染み。
いやいや、私生きたいです。せっかくの二度目の人生!100歳まで生きるのが目標!ヒロインとヒーローの恋物語を見てやる!初恋は実らないとか言うし!……ところで、段々とヒーローが真っ黒さんになってきてるのは気のせいだよね?