公爵家の令嬢として生まれたクリスティーナは、ある日屋敷に引き取られ養子になった妹と対面することで前世の知識を得る。その知識により、この世界が妹のミシュリーをヒロインとした物語に収められることになることを知った。その物語の中でクリスティーナは悪役令嬢としてヒロインとなる妹をしいたげる立場にあったのだが、実際のクリスティーナはそんな知識は関係ないと妹を思う存分かわいがるシスコンと化していた。
けれども、そんなクリスティーナもいつの日か気が付くことになるだろう。
最愛の妹の最良の幸福は、思い出した知識のストーリーの結末にこそあるのだ、と。
それに対してクリスに訪れるのは、処刑か、自殺か、島流し。前世のストーリーに沿えば必ず訪れる悪役令嬢としての破滅の選択肢を知っても、きっと彼女は迷わない。
すべては、妹の幸せのために。
これは自分の運命を顧みず、妹の幸せのためにいつかは悪役令嬢になるシスコンな公爵令嬢の物語。
※PASH! ブックス様で書籍化しました