二十代後半とまだまだ若い年齢なのに不治の病に倒れた主人公は、家族のみならず会社の同僚や大学時代からの友人達に看取られる幸せな最期を迎える。
だが、静かに、眠るように短い人生の幕を閉じたはずなのに、また目を開けた自分がいて困惑する。
何とか持ちこたえたのだろうか。そう思いつつも、再び目に映った顔つきはどれもまるで見覚えのない外国人ばかり。
こうして困惑が冷めやらぬままに、主人公はエリカ・スタンフォードという、ある貴族の一人娘としての人生を歩み始めることになる。
神話やゲームなどでおなじみの「モンスター」達が人間と同じ「ヒト」として存在している、ヴィクトリア女王統治時代のイギリスに極めて似ているが全く別の世界で、時にのんびりと、時に陰謀に巻き込まれつつ、エリカは第二の人生を謳歌する。
――やり直せた先でも、学ぶことはある。――