「侯爵の娘ソフィアは、学園生活の中、婚約者のいる身分である王太子とその側近をたぶらかし、堕落させた悪女である。
好き放題に過ごしていた彼女は、腹違いの姉にそれを断罪され、辺境に住む変人の元へ嫁がされた。」
そんな噂が流れる王都から離れ、ソフィアは「数字狂いのハート卿」と通称される男の屋敷で、書庫にこもっていた。
彼女の正体は、笑顔を作って心にもない言葉を吐くのが上手いだけの、歴史オタクだった。
そして、彼女を受け入れたハート卿はあだ名に違わぬ偏屈な引きこもりだった。
ハート卿の要求は、後継ぎを産むこと。それ以外は好きにしろと言われたソフィアは日中遠慮なく書物に浸っていたが、あることがきっかけでハート卿と共にダンスパーティーに出席することになる。
ソフィアは嫌がる彼を支え励み、次第に彼との仲を深めていくのだった。
(本編書き上げ済みですので割とすぐに完結します。本編全六話)