「私はね、もう千年も冬眠しているのよ」 ここ数ヶ月間、俺、宮沢ユウキは、就寝する度に強制的に他人の夢の中に招かれていた。夢の主はアーシスと名乗るかわいい女の子。彼女は異世界の住人で、もう千年も冬眠中だという。「私はたったひとり取り残されてしまったの。原始人やモンスターが闊歩するこの世界にね」 そんな彼女を、俺は放ってはおけなかった。だが、ある夜のこと、彼女は俺にこう告げたのだ。「私の身体はもうすぐ強制的に覚醒させられるわ。その時、あなたが私の夢の中に居たら、あなたは元の身体に帰れなくなるかもしれない……」 そしてある朝、いつものように目覚めた俺は、異世界にいた。アーシスの身体で。 そこは、剣と魔法と魔物の世界。俺は、先史魔法文明のたったひとりの生き残りとして、生きていかねばならないらしい。
(*)同じ世界を舞台にしたもうひとつの物語も連載しています。もしよろしければそちらも合わせてご覧ください。タイトル『剣と魔法の異世界だって、美少女アンドロイドの私がいれば平気なのです』( http://ncode.syosetu.com/n8255ca/ )