「――――俺は今、乙女ゲームの世界にヒロインとしているっぽい」
重度の乙女ゲーマーの夢子のもとにかかってきた電話は、幼馴染みの涼矢(男)のそんな一言から始まった。
夢子が貸したゲームの中に、なぜか入り込んでヒロインをさせられている可哀相な幼馴染(男)。なぜか電話だけは通じるので、夢子は電話越しにサポートキャラとして、涼矢をなんとか現実世界に帰れるようにアドバイスしていくが……?
「夢子! ヘルプ、ヘルプだ! 至急アドバイス求む!」
「えー、なんなわけ?」
「先輩に校舎裏に呼び出されたんだがどうすればいい!?」
「キスされてこい」
「神も仏もねえな!」
ノリと勢いで軽く読める、ひたすらに幼馴染みが可哀相な、最終的にはハッピーエンドなラブコメです。